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ボランティアを始めるために
ボランティア募集・活動団体
同じ車いすに乗っていても、その人それぞれに障害の程度が違うので、いつも同じ介助方法があてはまるとは限りません。いざ介助する前に、「こういう方法でよいか」または、「どういう方法がよいのか」介助をする人とされる人がお互い確認して下さい。いきなり介助するのはお互い安全ではありません。まず、よく聞いて、あわてず、頼まれたことを自分にできる範囲で行いましょう。
実際に介助が出来なくても、頼みたくても頼めないで困っている人に気づいたら、その人の代わりにまわりの人に声をかけてくれるだけでも、ボランティアの役割を果たしたことになります。
車いすでまちに出ると、段差や階段の他に……「扉を開けて通る」「エレベーターに乗る」「商品を手に取ってみる」等、といった何気ない行為に、ちょっとした援助が必要になることもあります。
でも、車いすを利用していると、まわりの人に頼みたくても頼めなくて、知らず知らず我慢してしまって、ついにはまちに出るのもイヤになってしまうケースも多々あります。
こんな時に、もしまわりの人がハッと気づき、
何かお手伝いしましょうか?
と声をかけてくれたなら、たいへん嬉しくホッとした気持ちになります。
「声をかけてくれる・助けてくれる・力になってくれる」人たちの存在が、車いすの方たちの心理的な不安・負担を軽くして、「また、まちに出よう!」という気持ちにさせるのです。
車いす専用の駐車場が空いていないなどの理由で車を駐車をできず困ってしまうことがあります。
車いすの方にとって、車からの乗り降りはたいへんつらいもの。ちょっと乗り降りするだけでも大変時間がかかります。
こんな時、係員の人に「車いすの人が困っていますよ」と教えるだけでも、大助かりなのです。これも立派なボランティアなのです。
自動ドア以外のドアは、車いす利用者にとっては大変通りにくいものです。
もし、下のような場面に遭遇したら、さっと手を貸してあげてください。
何も特別なことはありません。ただドアを押さえたり、開けたりして、通行しやすくしてあげましょう。
そんなボランティアをしてくれる人がまちに増えたら大助かりです。
車いすで階段などの段差を越えることは困難です。
そこで、エレベーターは外出先で大変重要な移動手段となります。
ところが、エレベーターを待っている時、たくさんの人がいると車いすの方は遠慮して小さくなってしまい、なかなか乗れないということがあります。
まわりの人たちが、車いすの人を全く気にせず、どんどん割り込んで乗ろうとしていたら、
「車いすの人を優先させてあげましょうよ」
と一言まわりの人たちに声を掛けたらどうでしょう?
エレベーターに無事に乗れても、まわりにたくさんの人がいると車いすの人は方向転換ができなくて、
●自分の行きたい階のボタンが押せない
また、
●今、何階なのか?
●どの階に何があるのか?
ということが、わからないことがあります。
こんな時は、前もってどこへ行きたいか聞いておいて、その階に着いたら教えてもらえたらうれしいです。
お店屋さんの中で売られている商品を「ちょっと見てみよう」と思って、手を伸ばしても届かない。
車いすの方たちはいつでもこんなもどかしい思いで、買い物をしています。
取ってもらおうと店員さんを捜すことも、行動範囲の狭い彼らには大変なことです。何ともやるせない思いで、その前を通り過ぎることも少なくありません。
何とか自力でやろうと強引に車いすから身を乗り出して取ろうとしていたり(とても危険です!)、明らかに手が届かなくて困っていたら、
「どれをとりましょうか?」
と声を掛けたり、サッと手を差し伸べて下さい。
自分で取れないときは、店員さんを探してきてくれるだけでもボランティアなのです。
利用者自身もあまり経験のない特別な緊急事態が起こった時、
●ボランティアは一体何をすべきか?
●自分のできることは何なのか?
利用者の不安を取り除き(利用者だって予期せぬ場合、気が動転することもあります)、ボランティアと車いす利用者はその都度、冷静に話し合い、そして考え、行動し、自分のできることをしましょう!
自転車屋さんに行って直してもらいます。ですが、車いすの方一人でこいでいくのは難しいので介助者が必要と思われます。(パンクした車いすを押す時は、車いすの安定が悪いことに注意して下さい)
ゆっくり、傾かないように押して下さい。
店屋さんにもよりますが、普通は1時間もかからず修理してくれます。
まず、一番近くのトイレが車いすでも使用できるように広いものであれば、そこで必要な介助をして用を足します。しかし、どうしても無理ならば、近くの駅・公園・大きく新しいビルなどに車いす用のトイレがないか探します。一番確実なのは役所、病院などの公共施設です。出入口などに、車イスのマークがあれば車いす用のトイレがあるという「しるし」です。
でも、車いすトイレは車いす専用のトイレではありません。足の不自由な障害者、足腰の弱いお年寄り・小さな子供連れの人・大きな荷物を抱えた人など誰でも気軽に使える、ちょっと広めのトイレです。
車いすの方は、視界が極端に狭いので歩道に障害物があると気づくのは間近に近づいてからです。このため、Uターンしたり、車道におりたりして障害物をさけるのは困難で危険を伴います。
ですから、段ボールや自転車程度の軽いものなら進路の妨害とならないようにどけてあげましょう。
しかし、これらの物を歩道に置かないことがボランティア以前の当然のマナーといえるでしょう。
また、歩道などから飛び出た自動販売機・不法な路上駐車なども問題といえるでしょう。
結論から言うと、乗れます。しかし、少しの注意と少しの順序が必要です。
1.まず、車掌に見えるように最前列の先頭又は一番後ろで電車を待つ。
2.ドアが開いたら、キャスター上げで段差や溝をかわし、電車に乗り込む。
3.シルバーシート付近に寄せて忘れずにブレーキをかける。
4.出発時と到着時に注意する。介助者は車いすの方の近くから離れないことも重要。(手で絶えず車いすをおさえると安全)
しかし、何よりも大事なのは、駅員に「車いすで乗りたい」という旨をホームに出る前に伝えておくことです。
なぜなら車いすがいるということがわかっていれば、乗車・降車の時間を長くしてくれたり、また、駅によってはエレベーターがないので、階段昇降する時、エスカレーターの使用許可など駅員の助けが必要となるからです。
また、タクシーに乗る場合、お客さんが車いすだとなかなか止まってくれないことがあります。
こんな時は、一緒にタクシーを拾ってあげて下さい。乗り降りに困ったら、一声かけて手伝って下さい。車いすから車へ抱き抱えるのは初心者には無理ですので自分にできる事(車いすをトランクにつむ等)をしましょう!
声を掛ける方・掛けられる方も、お互いに慣れていないのが現状ではないでしょうか?
慣れていないので、急に後ろから押して驚かせてしまったり、愛想なく断ってしまったりするのではないでしょうか?
しかし、お互いにコミュニケーションを取る機会が増えれば、徐々にお互いの存在に慣れ、うまく対応できるようになるのではないでしょうか?お互いに自然とコミュニケーションを交わせるようになれば、障害者・高齢者たちも誰でも気軽に外出できるようになります。それこそが、
ノーマライゼーション(老いも若きも障害者も暮らせる社会)
の実現といえるかもしれません。
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