HOME > 福祉救援ボランティアマニュアル > 支援のタイミングや被災者の気持ち:被災地での会話、コミュニケーション
ボランティアを始めるために
ボランティア募集・活動団体
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ボランティア活動でとまどうことは、被害にあった人々との会話、コミュニケーションです。悲観している人もいれば、元気な表情の人もいます。無邪気に過す子どももいます。
しかし、注意すべき点は、表面的な様子だけで、被害にあった人々の心情のすべてを理解できないということです。被害に遭った人々は、多かれ少なかれ「心の傷」を負っていると考えて、次のような会話の例をあげてみました。
×「頑張って下さい」 |
○「明日も一緒にやりましょう」 |
決して「頑張って下さい」とは言わないようにします。「頑張って」と言われても、頑張る目的の家族を失った人や財産を失った人に対しては、いたずらに無力感を増幅させる言葉になります。「元気だして下さい」の方が比較的抵抗がないと思います。 「元気になってもらいたい」との気持ちを伝えようとするなら、「明日も一緒にやりましょう」とか「どなたか困っている方がおりましたらお知らせ下さい」など、間接的な支援の姿勢を表します。 「頑張って下さい」の言葉は、頑張ることのできる背景(経済力、健康、家族状況、身体能力)がある人に対して言える言葉です。 |
×「そんなこと言われても困ります」 |
○「辛いことがあったんですね」 |
相手が何かを話そうとしているときに、「困ります」と言って、聞くことを拒絶してはなりません。相手の感情に圧倒されるかもしれませんが、できるだけ聞き役に徹することです。 「生きていても無駄」という言葉には、それを否定して欲しいという気持ちも含まれています。ですから「そんなことはありませんよ」とか「辛いことがあったんですね」などと対応し、相手が話を続けるような場合は、話した相手の最後の言葉を反復するようにして、話を聞きます。 ボランティアは、構えることなく、その人なりの聞き方をすればよいと思います。 |
×「被災者が、・・・・」 |
○「△△さんが、・・・・」 |
被害の現場にいるボランティアが、声だかに活動の感想を語ることは、被災した人に強い不快感を与えます。電車やバスの中、食堂、コンビニなどで「被?災者が・・・・」「・・・・で大変だったよ」などと雑談することは止めましょう。特に安易に「被災者」という言葉を多用しないように心がけて下さい。活動を終えても自宅に戻るまではボランティアと自覚し、活動のルールを守りましょう。 活動を進める上で情報交換が必要なときは、必ず「△△さんが、・・・・」「▽▽小学校で・・・・」「何時に・・・・で」というように、正確な名前をあげて客観的に意志の疎通を図ります。 |
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